旬のたこで、じんわり「たこめし」

瀬戸内のたこは夏が旬

皆さま、「たこ」はお好きでしょうか。お刺身用の切り身でしたら、スーパーに一年中ありますが、実は日本でもっぱら食べられている「マダコ」の旬は、瀬戸内では6月~8月。三陸では11月~12月だそうです。女王の生息地は瀬戸内に近いため、今が旬のたこを炊き込みご飯にしてみました。

お道具は、前回ご紹介した「みすず鍋」☟でございます。まあ、これで炊く「たこめし」の美味しいのなんのって。あれこれ入っている炊き込みご飯も楽しいですが、たこオンリーも味わい深いものです。ぜひ、皆さまのお宅でもお試しくださいませ。

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まずはたこと煮汁の下ごしらえ

では、まずはたこを煮るところから。たこ、いか系は煮すぎると固くなりますので、さっと煮て取り出し、煮汁だけでご飯を炊きます。そして、最後に身を入れて仕上げ。こうすることで、じわっと美味しいごはんと、やわらかいたこを味わえます。

お出汁は、パック式の無塩タイプで

まずはお出汁です。2合のお米を炊く場合、女王はいつも500㏄のお水でお出汁を取ります。蒸発分を差し引くと、ちょうど2合くらいになるはずです。いつもの煮出しパックでささっと。

出汁パックは無塩がよろしくてよ
便利な出汁パック。お料理の味を引き立たせるには「無塩」がポイントです。初心者でも美味しくてカンタンにできる、無塩の出汁パックをご紹介します。

ここへ刻んだたこを入れます。煮ると縮みますので、イメージよりやや大きめで。この分量で足2本と頭1/4くらいです。

煮て取り出す、以上、終わりw

たこが入ったら、すぐ味付けです。煮込まなくて大丈夫。逆に、あまり長い時間煮ていたらカチカチになるので、スピード感を持って調理します。

  • 出汁……500㏄
  • 薄口醤油……大さじ1
  • 濃口醤油……小さじ1
  • 砂糖……小さじ1
  • 塩……小さじ半分
  • みりん……小さじ2
  • 酒……大さじ1
  • しょうが(むいた皮でOK)

あっさりめの味付けの配合です。濃い目がいい方はお醤油など増量してください。ただし、ご飯の味付けになりますので、あまり濃くしすぎるときびしいと思います。

醤油を2種類使っているのは、薄口醤油の方が色がきれいに仕上がるからです。もし「濃口しかないわ~」という場合には、濃口大さじ1.5くらいで大丈夫です。そして少し塩を足して味を調整してください。薄口醤油は塩が多いのです。

たこに火が通ったら、しょうがの切れ端を入れて火を止めます。そして、そのまま冷ましてください。ちなみにここで使ったしょうがは、最後に天盛りにする針生姜を作ったときに剥いた皮を放り込みました。ご飯を炊くときはお汁の上澄みをすくって使うので、それで十分です(ケチ)

ごはんの下ごしらえと炊き方

では、いよいよ炊きましょう。冷ました汁の中から、たこを引き上げておいてください。これは最後に加えます。一緒に炊いてしまうと小さく固くなってしまうので。

冷蔵庫で1時間ほど浸したお米

お米はあらかじめ洗って、水に浸しておきます。30分~1時間くらい。今の時期なら、冷蔵庫がいいでしょう。しっかりと水けを切ってスタンバイです。

お鍋に洗ったお米を入れ、煮汁を注ぎます。このお鍋、中に水の分量の線が入っていますので、それの線に合わせて汁を張ります。

土鍋にセットして中~強火で

中~強火で炊きます。15分くらい。いつものように、吹きこぼれ防止のアルミカップもセッティングしました。吹いたら3分そのまま加熱し、火を止めます。そして、通常ならそのまま20分ほどほったらかすのですが、瞬間的に蓋をあけて、たこを放り込んでください。余熱であたためます。

ご飯が炊けてから蒸しあがるまでは「赤子泣いても蓋とるな」と言いますが、ご飯が美味しくなるには蒸らす時間が必要、という意味ですので、蒸気が逃げないくらいのスピードアクションで、たこをぶち込みます(笑)とりあえず普通の方は、さっと入れていただくといいと思います。くれぐれも蓋をあけっぱなしにしないでください。

出来あがり!キッチンにいい匂いが

しっかり蒸らしました。蓋いよいよオープンです。あら~、いい香りが広がりますね。しゃもじでよくほぐして、たこのボリュームを均一化しましょう。あんまり混ぜまくると、ご飯がベタつきますのでほどほどに。

しょうがを散らして召し上がれ

お茶碗に盛り、針生姜を天盛りにしてさあどうぞ。ご家庭によっては、木の芽を散らすこともあるようです。そこらはお好みで……

こんな感じです。味のついたご飯は、ついつい食べ過ぎてしまいますね。一合はそのまま、もう一合はおにぎりでいただきました。お出汁をかけてわさびでお茶漬けも美味しそう。ご飯好きにはたまらないご馳走です。