フランスの冬の定番、お芋のグラタン
ここのところアジアの料理が続いたので、久々のフランス料理です。ほくほくのじゃがいもと、とろけたチーズがたまらなく美味しい「タルティフレット」をご紹介します。
こちらはサヴォワ地方という、スイスやイタリアの国境に近く、フランスの中でも雪深い山岳地帯のお料理です。冬になるとフランスの方々は、タルティフレットを召し上がるそうですが、分かる気がします。とてもほっこり温まるお味なんです。
材料はとてもシンプルです
材料が少ないのも、タルティフレットのいいところ。基本は、じゃがいも、玉ねぎ、ベーコン、チーズ。煮込みにワインと生クリームというラインナップです。
本当はサヴォワ地方の名産「ルロブション」というチーズを使うのですが、日本ではなかなか入手しにくいので、カマンベールで代用しました。ベーコンもフランスではラールという塩漬けの背脂を使ったりするみたいですが、ベーコンでも美味しくできます。
お野菜をざくざく刻みましょう
さあ、作りますよ。最初はじゃがいもから。さーっと皮をむいて、こんな感じのスライスに。これ、家庭によっていろいろ違うみたいで、薄切りだったり角切りだったり。日本でも肉じゃがのじゃがいも、家庭によって違いますよね。たぶんそんな感じで「適当」でいいんじゃないかと。ただし、あんまり大きいと食べにくいし火が通りにくいと思われるので、ある程度刻んだ方がよさげです。
玉ねぎもフォークですくいやすそうな感じにカット。今日は約3~4人前で、中サイズのじゃがいも4個、大きな玉ねぎ半分です。この分量もアバウトなので、だいたいの目安と考えてください。この料理は厳密でなくてもできます。それも手抜き王国にぴったりですね(笑)
ベーコン。2枚使いました。成長期のお子さんがいるご家庭は、もう少し多い方がウケがいいかも。女王はもうお肉はちょっとでいいので、控えめにしてしまいます。
バターで炒めてクリームで煮ます
材料が揃いましたら、フライパンにバターとサラダ油を半々に入れて熱し、じゃがいもと玉ねぎを炒めます。本来はたっぷりのバターで炒めますけど、重たくなるし焦げやすいので、女王はサラダ油を足します。こってり好きな方は、ぜひバターで。
玉ねぎが透き通って、じゃがいももちょっと黄みがかってきたら、ベーコンを入れてさらに炒めてください。ここで完全に火を通す必要はありません。表面に非を入れて、崩れないようにするのが目的です。
はい、ここへ白ワインをカップ半分くらいジャーっと。なければ日本酒でも代用できるんですが、かなり味わいが変わります。安いやつでいいので、ぜひワイン欲しいところです。そしてアルコールが飛んだら生クリーム。ひたひたになるくらい入れます。
ちなみに生クリームは本格的なフランスの味を再現するなら、乳脂肪分の多いクリームがいいでしょう。植物性はおすすめしません。ただし女王は乳脂肪に非常に弱いお腹を持っており、写真は豆乳とヨーグルトを混ぜた代用クリームです。カップ1杯の豆乳に、大さじ2杯のプレーンヨーグルトを入れます。インチキですが、けっこう美味しいんです(笑)
クリームを入れ、5分ほど煮て火が完全に通ったら塩コショウで味付けしましょう。この時、ぜひ薄めにしていただきたいのです。上にチーズを乗せますし、オーブンで焼く間に水分が飛んで味が濃くなります。
チーズをのせてオーブンで焼くだけ
煮ている間にチーズを切っておきます。切り方は「好きにして」です(笑)いやほんと、半割だったり丸ごと入ってたり、いろいろなんで、何が正解か女王もよくわかりません。とりあえず王宮では厚みを半分にしてから8つ割にします。これだと散らしやすいし、火が通りやすいので。
耐熱容器に、クリームで煮た中身を入れます。この容器はイワキガラスの耐熱ガラスで、プラスチックの蓋がついているので、残ったらそのまま冷蔵庫にぶちこめます収納できます。
ほほいほい、っとチーズを散らしていきますよ。切った部分が下を向くようにしてくださいね。白カビの面を焼きたいので。
出来あがり!熱々をふうふう召し上がれ
容器の大きさや分量にもよりますが、これくらいの量で200度×30分で焼きました。たまに覗いてみて、チーズの端っこが焦げてきたらOKです。もうほとんど水分がなくなってますね。じゃがいもが旨味ごと吸い込んでいるはずです。
熱々のうちにサーブして召し上がってください。この写真ではチーズが硬そうに見えますが、フォークで刺すとでろりん、となります。可愛い♡
お供はもちろん白ワイン。やけどしないよう、フーフーしながら召し上がれ。仕上がりに少しだけ胡椒をふっても美味しくいただけます。