さっぱりピリ辛「ささみのチョムチム」

残暑を「春雨」パワーで乗り切る

暦の上で秋だと言われても、納得できない気温の日々が続いておりますね。女王は室内にこもっておりますが、それでも何となく体がだるいです。そんな時に、食べたくなるのは「酢の物」ではないでしょうか。和風のさっぱり味も大好きですが、今回は韓国風の「チョムチム」をご紹介します。

これを作るようになったのは、女王がソウルに行ったときに食べておいしかったので、お店の方に「これは何という料理でしょう」とお訪ねし「チョムチム」と教えていただいたのがきっかけです。韓国語で「和え物」という意味らしいですが、程よくピリッとして食欲をそそる一品です。

きゅうりが美味しい季節の定番です

今年の夏は野菜が高いですが、それでもきゅうりは今の時期に食べておきたいもののひとつ。みずみずしいのをさっぱりと酢の物にして、青い風味を楽しみましょう。まずは大きめのきゅうりを1本、エイっと半割にします。

次に斜め薄切りに。基本的に好きな切り方でやってもらっていいんですが、角度をつけて長細くすると、春雨と絡みやすいのでおすすめです。

これに軽く塩をまぶして10~15分ほど放置。さっと洗ってしっかりと水分をしぼっておいてください。あまり塩辛くならないよう、塩はあくまでもしならせる程度に。

ささみまたは胸肉をほぐして

次に鶏肉です。今回はささみ2本を使いました。胸肉でも大丈夫です。もも肉は後でほぐしにくいのと、酢の物にしたときに汁を吸いにくいためおすすめしません。中火~強火でさっと火を通してそのまま冷まし、熱が取れたら手でていねいにほぐしておきます。茹で汁は美味しいスープになるので、捨てずに有効活用してくださいね。鶏肉の匂いが気になる人は、酒を少し入れるといいでしょう。

春雨は、できれば韓国製を

メインの春雨です。今回は韓国産のが手に入らず、普通のスーパーのを使っていますが、もし可能であれば韓国春雨がいいです。食感が全く違います。日本で売っているのは中国産が多く、材料は緑豆が大半です。一方、韓国の春雨は材料が「さつまいも」。弾力があって太く、もちもちつるりとしています。

よく見かけるのが、この「オトゥギ」というブランド。春雨だけでなく、ごま油やチジミ粉なども扱う、韓国の大手食品メーカーです。ここのなら、韓国スーパーや通販で買えます。チャプチェにしても美味しいですよ。

春雨は袋の指示を守って戻し、長いようなら適当な長さに刻んでおきます。量は30gを使っています。手でぐっとひとつかみくらいです。ここらは適当でも大丈夫(手抜き王国だから)

味付けは酸っぱくて辛い

味付けです。タレを作って絡めます。こういう合わせ調味料のことを「ヤンニョムジャン」といいます。ヤンニョムジャンというと、キムチ風味の甘辛いタレ(チキンに使うどろっとしたの)を連想する方も多いと思いますが、こういう酢がベースのさらっと系もヤンニョムジャンです。ややこしや(笑)

薬味とスパイスで体に刺激を

唐辛子の辛さに風味を加えるのが、しょうがとにんにく。これは好き嫌いがあるので、量はお好みで。女王は生を刻んでスプーン半分ずつくらい入れました。しょうがは好物なので、ちょっと多めでしょうか。

【タレの材料】しょうゆ大さじ半分、韓国唐辛子(コチュカル)小さじ1、酢大さじ1、砂糖小さじ1、ごま油小さじ1、コチュジャン大さじ半分、にんにく、しょうが

真っ赤な色は、細かく挽かれた韓国唐辛子の彩りです。韓国料理にはコチュジャンと並んで必須アイテムなので、ぜひスーパーで探してみてください。ない場合は少量の一味とパプリカを混ぜて使うと似た感じになります(ただし色は薄いです)

これを思いっきり混ぜてください。ムラがあるとうまく春雨に絡みません。

よーく混ぜて味をなじませて

タレの中に材料を入れて、しっかり混ぜ合わせます。なじんだら、金ごまをお好みの量入れて、さらに混ぜます。これを冷蔵庫で1時間ほど冷やせば出来上がりです。

できました。ささみと春雨が汁を含むので、少な目のタレでも味わいしっかり。ごまの香りがふわっと漂って、いくらでも食べられてしまいそうです。ご飯のおかず、お酒の肴、冷やし中華の具材にしても美味しいので、あれこれ工夫して食べてみてください。