女王式ほったらかしミートソース

材料3つのシンプルなミートソース

今どきは「やっだ~、スパゲティじゃなくてパスタですよぉ」と言われることも多く、優雅に微笑みながら拳を固くすることもしばしばですが、女王の子ども時代のご馳走はスパゲティミートソースでした。レトルトなんかなかった時代ですので、もっぱら母の手作りです。そんな懐かしの味を再現する女王家のミートソース。もちろん、手抜き王国にふさわしいかんたんレシピをご紹介いたします。

玉ねぎ、トマト、ひき肉を用意して

材料は、玉ねぎ大1個、トマト缶詰(カット)1個、合いびき肉250グラム。基本的にはこれだけで作れます。お好みでセロリやにんじんのみじん切りを入れても美味しいので、各ご家庭でアレンジしてみてください。調味料は塩、コショウ、砂糖(あればハチミツ)、オリーブオイル、ウスターソース、香りをよくしたいならローリエ、オレガノがあればさらに良いと思います。

手間はたまねぎを刻むことくらい

最初に玉ねぎを刻みます。みじん切りにザクザクと切ったら、お鍋にぴっちり詰めましょう。まだ火はつけません。このミートソースの手間はこれくらいです。あとは放置プレイですので、ここだけしっかりやっといてください。

たっぷりの油でたまねぎを煮ます

玉ねぎを詰めた上から、オリーブオイルをだ~~~っと注ぎます。もこみちになったつもりで景気よく。女王はだいたいお玉2杯くらいいっちゃいます。「えー、そんなに入れたら脂っこくなるよ」と思われるでしょうが、後で油ちゃん回収イベントがあるから大丈夫です。ここでケチると美味しくないので多めにいっといてください。

ほったらかしで10分、それだけ

油と玉ねぎを入れたお鍋を火にかけます。最初は中火くらいで、そのうちぐつぐつ言いだしますので、火を弱めてぐつぐつが持続するようにしてください。そしてそのまま10分放置して火を止め、30分以上ほったらかしにして完全に冷まします。この間に玉ねぎが油の中でコンフィのように煮え、いっきに甘みと旨味を発揮します。油が多い方がいいのはこのためです。

味付けはお好みで甘口にも辛口にも

完全に冷めたら、次はソースに仕立てていきます。その前に、お鍋を傾けて油を切っておきましょう。この油は美味しい玉ねぎの風味がついていますので、炒め物やドレッシングなどにお使いくださいませ。

再加熱して肉とトマトを加えます

放置した玉ねぎの状態は、こんな風になっています。あめ色こそついていませんが、とっても甘々です。これを再び火にかけ、じゅわじゅわと音がし出したら肉を投入します。

ひき肉を炒めるとき、必死にほぐそうとする方がおられますが、あまり気にしなくて大丈夫。どうせ煮込むとほぐれますし、多少ランダムにかたまりが残っている方が、素朴な食感が楽しめます。

お肉の色が変わったら、こんどはトマトです。ホールトマトの場合は、包丁でカットするか、煮込みながら泡だて器でつぶしてください。へたの部分は固いので取り除いた方がいいでしょう。

浮いた油をすくって排除しましょう

トマトと共に煮込んでいきます。このとき、ローリエとオレガノがあれば入れてください。また、赤ワインを入れると大人風味になります。

煮込みも基本的に蓋なしで沸騰が続く程度にして放置すればOKなのですが、煮込むうちに表面に余分な油が浮いてきますので、途中で何度かお玉ですくってください。これで最初に使った油が排除され、すっきりした味わいのソースになります。

ほったらかす→油をすくう→かき混ぜるをくり返しているうち、ソースに濃度がついてきます。ここで味を調えます。早いうちにやってしまうと、煮込むうちにトマトや玉ねぎの甘みと酸度が変化するため、「こんなはずでは」となってしまいます。ある程度、素材の味が落ち着いてからの方が失敗が少ないです。

ちなみに、女王は甘いのがあんまり好きではないので、砂糖は控えめでウスターソースを効かせます。少し入れると味が締まるので、カレーの隠し味にも使います。酸味の苦手な方やお子さんには、ハチミツを入れるとマイルドになります。少しずつ好みの味に仕上げられるのも、手作りソースの魅力ですね。

太めのパスタによく合います

出来あがったソースは、ラザニアやドリアなど、あれこれ応用していただけます。パスタなら、細めよりもしっかり太めをどうぞ。この盛り付けは、ボウルの中でざっと混ぜ、麺だけお皿に盛った後、残ったソースを上からかけてバジルの若芽をあしらっております。どうぞ皆さま、ボナペティ♡