ボウルひとつで完了「チェリーのクラフティ」

季節のフルーツでお手軽スイーツ

ケーキっぽいものが食べたいと思っても、ふわっとしたスポンジを焼くのってけっこう面倒ですよね。そんなときに、パパッと作れるのがクラフティ。フルーツを焼き込んだ、かわいいお菓子です。少ない道具で作れますので、手抜き王国在住の方にはぴったりの一品です♪

「クラフティ」はフランスの伝統菓子

「クラフティ」は、フランスのリムーザン地方に伝わる伝統菓子。フランス語では「clafoutis」と記述します。本来はタルト生地を敷いたタルト型にサクランボを並べ、プリンのような生地を流し込んでオーブンで焼くお菓子ですが、タルト生地が面倒なので女王は中身だけで焼いてしまいます。もはやクラフティではなくクラフティもどきですが、それはそれでふわっとした美味しさがあります。

↓↓wikiにタルトなしバージョンが載ってました。どこの国にも手抜き国民がいるようですw

Clafoutis3
ちなみに本場リムーザン地方では、ブラックチェリー以外のフルーツを使用した場合は「フロニャルド」と呼ばれるそうですが、一般的には桃や杏、ベリー類などもクラフティと呼ばれているようです。女王はバナナのクラフティも大好きです。

耐熱容器を用意してください

クラフティはオーブンで焼きますので、耐熱容器をご用意ください。ケーキやタルトの型がなくても、使い捨ての型をお持ちの方はもちろんそれでOKですし、お菓子の型がない方も、このようなグラタン皿で代用できます。こちらはパイレックスの角型グラタン皿で、もう30年くらい使っている、王家に伝わるお道具です。女王はティラミスなんかもこれで作ります。

使う型が決まったら、バターを塗って粉をはたいておいてください(分量外)。これをやっておくと、クラフティはけっこうつるっと型から外れます。

ボウルの中で全てが終わります

調理器具は、大きめのボウルと泡だて器。電子レンジとゴムべらがあれば、0なおよしです。特別なものはいりませんので、お子様といっしょにお作りになるのもいいんじゃないでしょうか。女王は面倒くさがりですので、ちゃちゃっと作れないと苛立ちます。そんな女王でもクラフティはストレスフリーです。

プリン+パンケーキ的な食感

クラフティは、粉の入ったプリンだとお考えいただくとわかりやすいかもです。ふわっとしたパンケーキと、とろぷりのプリンの中間のような、ちょっと不思議な食感が楽しめます。材料はこちら。

  • 薄力粉……30g
  • 砂糖……50g
  • 卵(Mサイズ)……1個
  • 牛乳……100cc
  • 無塩バター……8g
  • 塩……ひとつまみ
  • プレーンヨーグルト(または生クリーム)……25cc
  • 果物(チェリー)……お茶碗一杯程度
  • 粉砂糖……仕上げ用に適量
小さいグラタン皿ひとつ分なので、20㎝くらいのタルト皿でしたら倍にしてください。有塩バターを使う時は、塩は省略です。なお、女王は牛乳に弱いので豆乳を使いました。なお、生クリームはたいてい200㏄で売っているので、少しだけ用意しにくいものです。そのかわりに冷蔵庫にありがちなプレーンヨーグルトにしてみました。これなら材料が揃いやすいんじゃないでしょうか。

ボウルの中で混ぜるだけ

では、大きめのボウルを用意してください。粉と砂糖、塩を入れて、よーく混ぜておきましょう。泡だて器でまぜまぜすると、粉のダマもなくなります。今回、砂糖はグラニュー糖を使いましたが、白砂糖でもOKです。その場合はちょっと甘みが強くなります。

次に卵です。室温にしておいたものをパカッと割り入れて、よく粉になじませてください。ここも泡だて器でレッツゴーです。ダマにならないよう、丁寧に。ヨーグルトも入れて、しっかり混ぜ合わせます。

次に牛乳ですね。冷たいままではなくて、温めておいてください。あとで入れるバターが固まらないよう、お風呂くらいが理想です。これを3回に分けながら入れて、丁寧に混ぜます。最後に溶かしバター(レンジでOK)を入れて終了です。

全部混ざったら、種を抜いたチェリーを並べた上から混合液を注ぎます。茶こしを使って、なめらかさをアップ。やるとやらないでは、口当たりが違うので、ここは手抜きせずにやっといてください。

はい、用意できました。もうちょっとチェリーが多くてもよかったかな(笑)これを180度のオーブンで25分くらい焼きます。ただし、型の大きさや深さによって火の通りがかなり違うので、様子を見ながら表面がきつね色になって、串を刺して液がついてこないことを確認してください。ちなみに、大きなタルト型の場合は、およそ35分くらい焼きます。

焼けたら仕上げに粉砂糖を

焼き上がり。白っぽく見えますが、肉眼で見るともう少しきつね色です。そしてちょっとずつしぼみます(笑)「もうちょっとフカフカにしたいわ!」という方は、ベーキングパウダーを小さじ半分ほど入れてもいいでしょう。でも、女王は身の詰まったクラフティが好きなので入れておりません。

冷ましているうちに、縮んで型からはがれてきます。粉を振っておくと、きれいに型から外れますので、盛り付けが楽です。

十分に冷めたら、冷蔵庫へ。ひえひえのところに粉砂糖をふるいで散らして出来上がりです。

ふわプリ食感、かんたんにできる割には立派に見える(笑)クラフティです。果物はチェリーの他にも、いちご、桃、バナナ、プラムなども適しています。りんごを使う場合はバターでソテーしてからがいいでしょう。ぜひ季節の果物で工夫して作ってみてください。