炊飯器チキンライス、The 女王レシピ

ルーツは中国の「海南鶏飯」

「チキンライス」といえばケチャップ味のご飯を思い浮かべる方も多いでしょう。でも今回は白いチキンライスのお話です。シンガポールやマレーシアで召し上がった方もいらっしゃるはず。タイでは「カオマンガイ」と呼ばれていますわね。そう、あの鶏肉がドンと出てくる、薄味の炊き込みご飯でございます。

このチキンライス、ルーツは中国の「海南(ハイナン)島」という所です。地図を見ましたらベトナムに近いのですね。この島の郷土料理である「海南鶏飯(ハイナンチーファン)」が、華僑によりアジア各地で独自の進化を遂げたそうです。

女王が好きなのは、シンガポール版

どの国のチキンライスも美味しいのですが、特に女王が好きなのがシンガポールチキンライス。特徴としては「ジンジャ―ソース」「ケチャプマニス(黒醤油)」「チリソース」、これら3種のソースがついてくることです。

ピンぼけごめんあそばせ。こちら、女王が数年前にシンガポールを表敬訪問したときに(エコノミークラスで)いただいたチキンライスです。後ろの建物はラッフルズホテルですわ。そして手前のソースポット、ベージュっぽい色のがジンジャーソースです。これが本当に美味しくて、帰国してからずいぶん研究いたしました。そのレシピをご紹介します。

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お米をいかにパラッと炊くかが勝負

ソースを作る前に、まずはご飯の用意をしましょう。本来はぱらっとした長粒種のお米で作るのですが、ご家庭ではなかなか用意しにくいですね。日本のお米を使われる場合は、お水を少なめにして長時間浸水をしないようになさってください。

炊飯器にお米と水を入れ、その上に生の鶏肉を入れて炊くことでスープの味をご飯に含ませます。このとき、鶏肉の皮についている黄色い脂肪を取り除いておくと、臭みが取れてすっきりした味わいに。さらに、長ねぎの緑の部分、生姜スライスを入れるとバツグンに美味しさがアップします。

なお、ご飯の味付けですが、ソースをつけていただくのでごく少量の塩を加える程度で。コクを出したい方は、無塩の鶏ガラスープを足されるといいでしょう。ちなみに肉の部位は、シンガポールでは胸肉が人気でした。丸ごと一枚を入れて炊き、盛り付けるときにカットします。

大量の生姜をご用意なさって

さあ、ご飯を炊く間にソースを作ります。特に難しくはありません。大量の生姜を粗めにすりおろし、白ネギをみじん切りにします。お鍋に水とお酒、生姜、白ねぎ、それぞれお玉一杯ぶんずつ入れて火にかけます。煮立ったらお好みの量のにんにくを入れ、弱火に落として5分ほど煮ます。仕上げに塩、こしょう、わずかな砂糖とナンプラー。酸味が欲しい方は、ライムを添えて召し上がれ。

こちらある日の女王のランチです。肝心のジンジャ―ソースが写ってないってどういうこと(笑)そしてパクチー盛りすぎですわね。日本ではサラダ感覚で大量にパクチーを付け合わせますが、現地ではほんのちょっぴり。あくまでも薬味としての感覚なんですね。

なお、チキンライスの鶏肉が「パサついてイヤだわ」という場合は、炊きあがってすぐにお肉を取り出し、ラップに包んで冷ますとずいぶんしっとりします。女王はさらに念入りに、ラップの上からタオルで巻き、美味しい肉汁を封じ込めるようにしています。

 

記事にある、甘くないチキンライス用のチリソースはこのタイプのものです。