スペインの夏の味覚「ガスパチョ」
貴族の皆さま、お久しぶりでございます。新王宮から久々の更新、やったるでぇと張り切っておりましたが、なんとコンロが壊れているという不測の事態に陥りまして、毎日直火を使わない料理でしのいでおります(涙)
そんな女王の「火を使わない夏の爽やかクッキング」(転んでもタダで起きない)、今回はスペインの冷たいスープ「ガスパチョ」です。これはスペイン南部アンダルシア地方の郷土料理で、体温を下げるとともにビタミンを摂取する、真夏の健康メニューです。
ちなみにアンダルシア地方とはこのあたり。海峡の向こうはもうアフリカ大陸。なんだかエキゾチックな香りがします。
ガスパチョとサルモレホの違いとは
同じアンダルシア地方の冷たいスープで「サルモレホ」というのがございます。女王も以前から「どう違うのかしら」とぼんやり考えておりましたが、先日マドリード在住のセニョリータにお伺いいたしましたところ「ガスパチョは複数の野菜を使用するが、サルモレホはトマトのみ」というお答えでした。
さらに、これらのレシピは家庭によって入る材料が異なります。女王は酸味が好きなので酸っぱめですが、あまり堅苦しく考えずにお好きなアレンジをなさってください。なんなら生のトマトの代わりにジュースでも構いません。スペインのスーパーでも、瓶詰めや紙パックのガスパチョがたくさん売られております。
女王レシピはセロリが決めて
日本語でガスパチョのレシピを検索すると、赤いパプリカが入っているものが多いです。赤パプリカはスープの色を鮮やかにしてくれるので、きれいに作りたい方にはおすすめです。女王の場合は少し香味の強い酸っぱいガスパチョが好きなので、あれこれ試した結果、このような配合になりました。
【スープカップ3~4杯分】
完熟トマト4個、きゅうり1本、たまねぎ(できたら新玉ねぎ)1/8個、セロリの葉ひとつかみ。これにパンとオリーブオイル、酢、塩、こしょうが加わります。
まずはトマトの「手抜き」湯むき
じゃあ作ってみましょう。まずはトマトの湯むきです。あらあら真面目な皆さん、お鍋にお湯を沸かし始めましたね(ホホホ高笑い)この手抜き王国では湯沸しポットのお湯を、ボウルに並べたトマトの上からジャバ~♪で終了でございます。1分待って冷水に取れば、つるんと気持ちよくムキムキできますことよ♡
この手抜き技を習得してからというもの、湯むきが億劫でなくなりました。皮が厚いものや青いトマトは、少し長めに時間を置くとよいでしょう。あまり長くつけておくとトマトが煮えてしまいますので、箸の先などで様子を見ながらどうぞ。
パンはちぎって軽く湿らせておきます
お次はパンでございます。これはスープにもったりとした濃度を出すはたらきをいたします。よって、さらっと系がお好きな方は少なめに。どろっと系がお好きな方は多めに調整してください。女王はスペインのパンに似た感じのこのようなパンを使います。分量はこんな感じ、手のひらに乗るくらいですね。アバウトですが、パンの種類によって密度が違いますので、最初は少しずつ足しながらお作りになるとよいでしょう。
なお、スペインでは日が経って固くなったパンで作る方も多いようです。これを手で適当な大きさにちぎって、少量の水を含ませ軽くしぼっておきます。なお、以前に食パンで作ってみたことがありますが、白い部分が多すぎたのか、あんまりしっくりきませんでした。皮の部分の多いパンがよさそうです。
セロリの葉っぱは塩でアク抜きを
女王レシピの特徴である、セロリの葉。これだけ少し手間をかけましょう。塩を振って軽くもみ、そのまま10分ほど放置。ギュっとしぼって水洗いし、塩が抜けたらペーパータオルで水分を取ります。
セロリの葉はよい風味なのですが、生をそのまま食べるとややクセが強いです。しかし、このように軽く塩でアクを抜いてあげることで、強い刺激がやわらぎます。もちろん「セロリ苦手~」という方も多いでしょうから、セロリなしでお作りいただいても無問題でございます。
味付けはオリーブオイルと塩コショウ
全ての野菜を適当な大きさに切り、ボウルへ放り込んだら、さきほどのパンとセロリも投入しましょう。なんだかこれだけでも美味しいサラダになりそうですが、スープのための味付けをいたします。
まずは、たっぷりのオリーブオイル。エクストラヴァージンで、香りのよいものをぜひ。量はもこみちレベル、とまではいきませんが、かなりたっぷり。女王はこの量で大さじ2杯ほど注ぎます。
さらに、お好みになりますが、女王はワインビネガー(またはシェリービネガー)を大さじ1ほど+レモン汁少々。スペインの方の動画を拝見すると、にんにくを入れる方もいらっしゃいました。要するに「好きにやっちゃって」ですね。大好きです、テキトー料理♡
ミキサーにかけて冷やしたら完成
あとはこれをミキサーにかけるか、バーミックスでブーンと攪拌するだけ。仕上げに塩・コショウで味を調えます。冷蔵庫でキンキンに冷やして、アンダルシアの夏の味が完成です。ちなみに、冷蔵庫に入れるのは冷たくするだけではなく、少し寝かせることで味をなじませる意味もあります。
トッピングは、そこらにあるものを刻んで乗せるだけで雰囲気が出ます(笑)これはきゅうりとセロリの葉。仕上げにオリーブオイルをくるっと回しかけると、さらに風味アップ。食べやすくて栄養たっぷりなので、食欲のない日にはぴったりのメニューです。(女王は食欲もりもりの日にもいただきますがw)